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自分が認知症になったらという妄想

MSW

仕事柄、認知症の患者さんと接する機会も多い。
認知症と一口に言っても、認知症の種類やその進行具合によって症状も様々である。デイサービスや老健で働いてきた時も合わせると、これまでに100人以上の認知症の方々と接してきたかと思う。

同じ話を何度も繰り返す人、帰宅願望が強い人、物取られ妄想が激しい人、10秒前のことも忘れてしまう人、ほとんど発話をされない人、20年以上前に退職したが仕事に行こうと準備をされる人、永遠に歩き回っている人、とにかくティッシュを集めまくる人、常にお腹が痛いと訴える人(検査しても特に異常は見つからず)、幻視の相手にブチ切れる人、夜間ベッドサイドに現れた職員を泥棒と間違え発狂される人、目の前にある物をそこら中に投げ飛ばす人など、例を挙げだしたらキリがないが様々な症状の方がおられた。

その言動の理由や背景にあるものも様々だが、少なくとも本人はいたって真剣である。
周りからしたら問題と捉えられる症状であっても、その言動を咎めたところで解決するようなものではないだろう。言動の根底にある部分を関係者同士で追求し、本人に合わせてできそうな支援を考え実行していくのが重要ではないかと考える(それでも、すんなり解決することばかりではないが…)。

前置きが長くなったが、そんな経験をしてきたこともあってか「自分が認知症になったらどんな感じになるんだろう?」みたいな妄想をしたことがある。
実際に支援者間でもそんな雑談をしたことがあるが、特に医療や介護の現場等で実際に認知症の方々と接する機会が多い人であれば、余計に考えてみたことのある妄想ではないかと勝手に思っている。

自分の場合は、性格的に人前で騒いだりするようなことはなさそうだが、介護施設や病院などにいた場合は家に帰りたいのでしれっとその場を離れようとしそうな気がする。
それを職員さんに見つかり戻るように言われると、「いやいや、もうそろそろ帰らせていただきますよ。ありがとうございました。」などと言って振り切ろうとするが、職員さんに説得され渋々自席に戻されているような気がしてならない。そしてまた忘れた頃に、きっと同じことを繰り返しているだろう。
そのうち職員さんにもマークされるようになり、自席は出口から遠くて職員さんの目が届きやすい場所に配置されているオチではないかと思う。

もちろんただの妄想に過ぎないし、何ならもっと手に負えないレベルの認知症になっている可能性だってゼロではない。実際のところは分かりようがないが、理想を言えば認知症にならないままで生涯を終えたいとは思う次第ではある。

そんなどうでもいい妄想を頭の片隅に抱えながら、今後も日々の業務に頭を抱え生きていくのだろうと思う。

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