病院に勤めてからは、白衣を着て仕事をするようになった。
当院では医療ソーシャルワーカーのユニフォームが白衣と定められているからだ。「ザ・白衣」って感じのヤツである。靴に関してはナースシューズのような物が支給されるが、それ以外はそこまで細かい規定は無い。自分の場合、下に関しては大体黒いパンツを思考停止で選んでいる。こだわりなどはないが変に目立つような物でなければ良いかなと考えており、周りの先輩方も大体同じような感じらしい。
当初は、まさか自分が白衣を着て仕事をする日が来るなんてなぁと、なんだが不思議な気持ちであったことは今でも鮮明に覚えている。実際に白衣を着て勤務する中で感じたことは、主に以下の3つである。
1.中は思っていたより隠れる
上下ともに大体の範囲を白衣が覆ってくれるので、多少中の服が何だか恥ずかしい状態になっていたとしても羽織ってさえしまえば隠せる点はメリットかもしれない。昔、白衣の中はタンクトップ1枚でずっと過ごしていた先輩もいたらしい。余程の暑がりさんだったのであろうか。
2.良くも悪くも一定の権威性はありそう
看護師の言うことは聞かないが、医師の言うことであればすんなりと受け入れるような患者さんやご家族も中にはおられる。いわゆる権威性(白衣効果)が働いているかと思われるが、自身もまだ短い病院での在職期間ではありながらその効果を感じる場面は何度かあったように思う。実際、患者さんやそのご家族にお会いさせていただくと、医師と間違われることも珍しくない。「先生は何科のお医者さんですか?」と真っ直ぐな瞳で尋ねられたご高齢の入院患者さんに何だか癒されたことは良く覚えている。もちろん本当の医師も白衣を着ているので、間違えるのも無理はないだろうとつくづく思う。
3.機能性はクソ
もちろん、個人の感想である。が、あえてどストレートな表現をするのであればクソだと感じている。もっと物の良い白衣とかであればそうでもないのかは分からないが、とにかく背中が丸まりやすいというか動きにくさを強く感じるのである。また、全身を覆ってしまうので熱がこもりやすく温度調節が面倒である。特に自分は暑がりなので、暑い環境下に晒されてしまうと最悪である(この点が一番嫌い、自分もタンクトップに移行しようか…)。それまで(介護施設)はポロシャツで勤務していたような人間だったので、余計にこたえるのかもしれない。
医療ソーシャルワーカーが白衣を着ているかどうかは病院によりけりだが、全国的にも白衣を採用している病院は決して珍しくはないようである。白衣を着るメリット・デメリットはそれぞれあるだろうが、威圧感を与えてしまいやすい側面や何より機能性がクソ(個人の感想)なので、選べるのであれば白衣以外の恰好で仕事をしたいというのが本音である。
もちろんそんな権限や選択肢はないので、また次の出勤の時には目立ちはしないが微妙に取り切れていないコーヒーやインクの染みが残った白衣を身にまとい勤務する予定である。
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